今年はレース人生自己最多となる年間11レースに出場。 その激闘の2005シーズンを締めくくるレースがこのNGK杯鈴鹿選手権最終戦になります。 10年あまりに及ぶレース人生で、鈴鹿のレースに初めて乗り込んだのがちょうど昨年のこのレース。 しかし早いもので今回のレースで鈴鹿4回目のレース、いいかげんアウェイだの敵地だの・・・とかは言ってられなくなってきました。 このあたりでぼちぼち目立った成績を残さないと、地元のライダーから 「やっぱり関東のライダーは大したことねーな!!!」 なんて思われてしまいます。 もともと「いきなり鈴鹿に行って、いきなり地元ライダーをやっつける!!!」っていうのが鈴鹿参戦の目標だったので、このままだとまったくその逆になってしまうのでまずいです。 この時点での鈴鹿のエリア選手権のコースレコードは2分18秒台。 これに対して自分が全日本でマークした自己ベストは2分19秒台。 十分に射程圏内だと思っています。 そして今回は関東から顔見知りの有力ライダーが数名参戦の名乗りを上げています。 こちらもまた、今までもう一歩のところで後塵を拝してきた「いままでやっつけきれなかった相手」だったりします。 この時点の顔ぶれをみる限りトップ争いは2分17秒くらいが予想されます。 ところがその盛り上がりに追い討ちをかけるように更なる有力ライダーのエントリーが発覚しました。 この鈴鹿を地元にするST600の全日本フル参戦ライダーなのですが、今年7月の我らがSUGO選手権GP250クラスに出場してきて、ポールtoウィンにコースレコードのおまけまで付けて勝っていった若い元気印ライダーI選手です。 ポッと出場してきた選手に勝たれてしまって、さらにコースレコードまで持っていかれてしまうというのはレギュラー組にとって屈辱以外の何物でもありません。 「鈴鹿で勝ちたい!」という想いの根底には、「その時の屈辱を晴らしたい!」という気持ちも強いのです。 もともとI選手はST600のライダーなので、2度と同じレースに出ることはないと思っていたのですが、思いもかけず再挑戦する機会ができたわけです。 それも今度はI選手の地元鈴鹿。 これをやっつけることができたら「大金星」です。 この時点で先ほどの予想優勝タイムは2分15秒くらいまで跳ね上がりました。 「うわあ・・・15秒かあ・・・きびしいなあ・・・」 15秒台を出すためには現在の自己ベストを4秒更新しなくてはなりません。 全く検討もつかないレベルです。 「でも待てよ?」 「金曜日の練習1回目で18秒台、2回目で17秒台、予選で16秒台、決勝で15秒台・・・って感じで1秒づつ自己ベストを更新していけば15秒台に入るのか・・・」 そう考えるとやってやれないこともないような気もしてきます。 というか、そんなに甘くないことはわかっているのですが、そのくらいの強気で挑みたいということです。 とにかく右を見ても左を見ても「やっつけたい相手」がゾロゾロしていて、2006年の最終戦はその名にふさわしく最高潮に盛り上がってきました。 【12月2日 練習走行】 ってな感じで気持ち的には最高に盛り上がっていたこのレースでしたが、今回鈴鹿入りする前日に39度の熱を出して起き上がることさえ困難で、レース出場は断念を覚悟するような状況になっていました。 薬で熱を下げて、なんとか鈴鹿入りまではできたものの体調はまだ万全とはいえません。 ということで、この1本目は単純に「バイクの乗れるかどうか・・・」の見究め走行になります。 また鈴鹿を走るのは2ヶ月半ぶりになるので、走り方を覚えているかどうかも不安です。 いざ、コースイン。 「いける!思ったよりも走り方も忘れてない!」 全日本でバリバリのテンションで鈴鹿を走った感覚はしっかり残っています。 ところがタイムがやばいくらい出てきません。 そこそこペースを上げたつもりの周回でも2分30秒などというタイムで気持ちは焦りはじめます。 感覚的には「2分22秒くらいでててもいいんじゃないか?」くらいの走りはしているつもりなのですが・・・。 そこからもうちょっと頑張ってみますが、それでも2分26秒台くらいの周回が4周ほど続きます。 「ええっ、こんだけがんばってまだ26秒台????」 この時点ですでに余力はなくなりつつあったのですが、さらにその頑張りを追加してみます。 その頑張りの甲斐あって次は2分23秒台でタイムが安定してきます。 最終ラップでなんとか2分22秒に突っ込んで1回目の練習が終了。 かなりやばいタイムですが、とりあえず病み上がりの状態でなんとか走れたので、それは良しとしておきます。 【公式練習2回目】 さしたって1回目の走行でバイクを走らせることができるということはわかりました。 ここから気持ちを入れ替えてペースアップを図りたいところです。 同僚の小野君と「一番最初にコースイン作戦」を敢行します。 一番最初にコースインすれば、後ろから速いライダーが来て自分のことを抜いていくはずだから、あとはそのライダーを追いかけてタイムアップを図るという「自力でタイムが出せそうに無いときは他力でタイムを出す」作戦です。 コースインを待っている間、ちょっと後ろを振り返ってみると、いるわいるわ、目下タイムを出してきそうなライダーたちが、ぞろぞろと自分の真後ろにバイクを並べているではありませんか。 そしてこの時、前回のSUGOの練習での小野君のコメントが頭をよぎります。 「これは練習ではない。実戦だ!!!」 いい感じのテンションでコースイン。 一応真冬のレースなので最初の数周はタイヤを暖める為に慎重にラップしますが、その間に有力ライダーたちに前に出られてしまい若干その間隔も広がります。 それでもその間隔は絶望的なほどではなく、かえって目標として走るには丁度良い感じです。 その効果もあってか4周目には早くも2分20秒台に突入し、そのまま一気に自己ベスト周辺の19秒台まで持っていけそうな手ごたえはあったのですが、そこから遅いライダーたちの出現もありクリアラップが確保できず結局タイムはこの2分20秒台がベストとなります。 夢の15秒台(かなり無謀な夢ですが・・・)へのシナリオからは程遠い感じではありますが、とりあえずI選手を含めた優勝候補のライダーたちも2分17秒台に留まっているようなのでこれもまあ良しとします。 実際全日本の時の金曜の公式練習では2分21秒台しかでていなかったので、そのときよりもいいペースで持ってこれているということなのでまずまずといったところではないでしょうか。 【12月3日 公式予選】 この日の鈴鹿は青空が広がり、12月にしてはおだやかな気候です。 ただ風が強いです。 昨日の走行では2分20秒台と、自己ベストの1秒落ちまで持ってこれているので、今日は自己ベスト更新の予感は大有りです。 なんといっても鈴鹿はコースが長いのでちょっと頑張ると、思った以上にタイムに跳ね返ってくる攻め甲斐のあるコースなのです。 (ちなみにこれと好対照なのが筑波です。0.5秒詰めるのに何年もかかったりします・・・) とにかく予選は大事です。 明日の決勝レースの展開云々のため・・・というよりも、予選でビシっとタイムを出すことがだして、まだ名前と顔が一致してない地元のライダーに速さをアピールしたいからなのです。 今回は右を見ても左を見ても強敵がうじゃうじゃしています。 全日本ポイントランカーだけ数えても5名。 それ以外にも昨年のこの大会の優勝ライダーでこの時点でのコースレコードホルダーであるF選手、夏のエリア選手権で優勝しているY選手など、虎視眈々と優勝を狙ってきているであろうライダーがさらに数名。 マークしなければならないライダーがこんなに多い地方選手権はここ最近記憶にないほどです。 いや、ありました。 7月のSUGO選手権もこのくらい早いライダーが集まってきていました。 しかも、そのSUGOのレースで自分はその強豪たちを相手に予選4番手・フロントローを獲得しています。 「そうだ!やれないことない!絶対フロントロー確保だ!」 そしていよいよ予選開始。 コースイン後、いつもよりも早めにペースを上げていって、3周目のタイムが 2分22秒834 「いける!調子は悪くない!」 序盤にしてはまずまずのタイムが出ますが、さらにペースを上げたつもりの4周目のタイムは思惑を外して同じく22秒台と伸び悩みます。 「あらっ?ちょっとまずいか?」 ここで一回遅いライダーに引っ掛かってタイムを落とし 2分26秒397 そこから気を取り直して再度ペースを上げて 2分21秒558 「うっ!結構頑張ってるのに21秒台・・・」 依然としてタイムが伸び悩み、苦しい展開が続きます。 ちょうどこのあたりで予選時間は半分経過。 「次の周あたりで20秒切れないと追い込まれる!!!」 と、この予選で最初のフルアタックを試みます。 前半区間はいい感じで走れていたのですが、スプーンカーブ手前でスローダウン中の同僚小野君に引っ掛かってしまいタイムアタックは失敗。 この周、2分21秒904。 それでももうちょっと出てると思ったので焦りは募ります。 渾身のタイムアタックが失敗に終わった落胆からなのか、病み上がりの体調のせいからなのか、このあたりから疲れを覚え始め早くも集中力が切れ始めます。 「やばい、こんなタイム出す為に鈴鹿くんだりまで来たわけじゃない!」 途切れそうな集中力をなんとかつなぎとめながら走って帰ってきたタイムが2分21秒398。 どうにも上がってこないタイムが、追い討ちをかけるように集中力を奪います。 ここで再び遅いライダーに引っ掛かったので、そのまま1周ペースダウンして、最後のタイムアタックに向けて一旦気持ちをリセットします。 その間に先ほどの小野君が自分のことを抜いていったので、小野君を追っかけるような格好で再度ペースアップ。 残り時間からいって残されたチャンスは2周。 その最初の周、もうほとんど体力的には苦しい状況ながら、前をいく小野君との差は明らかに縮まっているのがわかります。 「こんなんでも、もしかしたらタイムでてくれているかも・・・」 という淡い期待もあっさり裏切られて、その周は2分22秒台に落ち込みます。 結局事態を好転させることができずに、その次の周も2分22秒台。 がっくりとうなだれて予選を終えることになりました。 正式結果は予選11番手・・・惨敗です。 フロントローは2分17秒台の争いでした。 当初想定していた15秒台まではいかなかったようなので、なおさら悔しさは募ります。 自己ベストを2秒縮めたいところで、逆に2秒後退してしまったという結果です。 自分ではかなり攻め込んだつもりでいたので、ここでタイムが伸び悩んだというのはかなり絶望的な状況です。 【12月4日 決勝】 惨敗の予選から一夜あけて、いよいよ決勝当日となりました。 一言で「タイムが出ない」と言いますが、「タイムが出ない」という現象には大きく分けて2つのパターンがあります。 ひとつは「どうもうまく走れていない。今ひとつ攻めきれないでタイムが出ない」というパターン。 つまり「調子が悪い」ということをライダーが自覚しているケースです。 もうひとつは「すっげー攻めてて、びっくりするくらいタイムが出ててもおかしくないくらいなのに、実際は全然タイムが出てない」というパターン。 丁度自分が時々はまる「筑波2秒地獄」(こちらの記事参照)がこのケースです。 そして今回もこの後者のパターンの典型です。 ライダー自身に「調子が悪い」という自覚は全くありません。 コースをいつも以上に攻めようとする闘争心もばっちりあります。 ここで軽く問題です。 1.ライダー自身が「今日は乗れてないなあ・・・」と自覚してタイムが出ない場合 本当にライダーの調子が悪いのはどちらでしょう??? 若干自論もありますが、答えは「2」です。 ライダー自身が「調子悪い」と自覚している場合、実はバイクのほうに問題があることが多いのです。 バイクに問題があるから、今ひとつ攻めきれない。 それをライダーは「今日は乗れてない・・・」と感じてしまうのです。 この場合、バイクのほうにある何らかしらの問題を解決すれば、ライダーの調子もタイムもすぐに戻ります。 ライダー自身が「今日の自分は乗れている」と感じている場合は、その逆でバイクには問題がない場合が多いです。 バイクに問題がないとすれば、問題はライダーにあります。 だからこの答えは「2」なのです。 ただ今回はこれを少し楽天的に捉えようと思います。 タイムはどうであれ、やはりライダーにとってバイクにまたがってコースに出たときに「闘争心」が有るのと無いのとでは大違いです。 今回はまだ「タイム」は出てませんが、「闘争心」はばっちりあります。 決勝ではこの「闘争心」に身を任せて「やるだけやってやろう!」という気持ちをぶつけるのみです。 むしろ予選で低迷した分、「思いっきり走ってやろう!」という気持ちは未だかつてないほど大きくなっています。 (ちょうど前回のSUGOで、なまじっか練習でタイムが出てしまったがために、決勝が「守り」の走りになってしまったという、あれの逆です。) ・・・と、それなり良い感じのテンションで迎えた決勝当日だったのですが・・・ 今回のGP250は決勝スタートが朝の9時台、寒い12月レースとしては厳しいスケジュールになっています。 それに追い討ちをかけるかのように、この日の鈴鹿は朝から厚い雲に覆われ、今にも雨が降り出しそうです。 スリックタイヤのグリップを左右する路面温度は非常に低く、最悪のコンディションのまま、スタート前進行が始まります。 このスタート前進行の最中に雨粒がぽつぽつと落ち始めました。 一見したところ路面を濡らすほどではないので、そのままスリックタイヤで最初のサイティングラップに入ります。 3時間ほどタイヤウォーマーで暖めたタイヤではありますが、全くグリップする気配がありません。 ダンロップコーナーではずっとリアタイヤがすべっているような感じがします。 「うそっ、こんなんでレースになるの???」 今までこういうコンディションのレースには滅法弱かった自分ですが、そのたびに人一倍悔しい想いをしてきたのも事実です。 「ぜーんぜん余裕でしょ!俺はこんなの全然気にしないよ!」 そう自分に言い聞かせながら1周まわって自分グリッドにつきます。 グリッド上で、グローブを外し、手のひらでタイヤの温度を確認します。 「うっ、ぬっ、ぬるい・・・」 明らかにタイヤの温度は不足しています。 「いや、大丈夫、スタート前にもう1周ウォーミングアップラップがあるから、その1周で温まるさ!」 再度自分に言い聞かせます。 選手紹介が終わり、1周のウォーミングアップラップが始まります。 通常であれば、この最後のウォーミングアップラップでは、バリバリ膝を路面に擦りながら走るところですが、相変わらずタイヤのグリップ感は乏しく、そこまで持っていくことが出来ません。 ただこの1周である程度タイヤに負担を与えた走りをしておかないと、タイヤの温度が上がらず、危険な状態でレースをスタートしなくてはなりません。 それがこういういやなコンディションでの、ウォーミングアップラップの難しさです。 今にも滑り出しそうなタイヤを、それでもできるだけ寝かしながら、そのタイヤの両側面部分を路面に擦り付けるよう試みます。 相変わらずダンロップコーナーではずるずるとタイヤが滑っています。 そしてここからがこのレース「地獄絵図」の始まりでした。 まずデグナーカーブ1個目で、1台が転倒して砂煙を上げます。 「うわっ、やっぱみんなグリップしてないんだ・・・」 そのデグナーカーブを立ち上がってヘアピンに向かうところで、危険を知らせるイエローフラッグとレッドクロス旗が振られています。 (*レッドクロス旗・・・その地点で雨が降り出していることを知らせる旗) そのヘアピンでさらに1台が転倒。 ヘアピンを立ち上がると、今度はグリーンフラッグが振られています。 このグリーンフラッグは一旦コース上がクリアになっていることを知らせています。 「えっ、この地点は雨が降っていないっていうこと?それともただ転倒車による危険はなくなったっていうことだけを知らせてるの???」 いろいろな旗がめまぐるしく振られているので、ライダーにはもう何がなんだかわかりません。 とにかくコース上が異常な状態であるということだけは察することができます。 さらにその先のスプーンカーブでは再びイエローフラッグとレッドクロスが振られていて、コースの外に飛び出しているバイクが2台。 なんとレースをスタートする前のウォーミングアップラップで4台が姿を消してしまったのです。 10年以上レースをやってきて、ウォーミングアップラップで4台も姿を消したレースなど記憶にありません。 「あー、これは赤旗でレース中断になるな・・・」 おそらくコース上のライダー誰しも思っていたことだと思うのですが、予想に反してその赤旗は掲示されず、全車そのままスターティンググリッドに誘導されます。 「いやっ!無理だろう!ウォーミングアップラップでバタバタと転倒車がでるような状況でレースになるわけない!」 セルフジャッジで自分だけこのレースを放棄してピットロードに向かうことも頭をよぎったくらいですが、逆に予選上位4台が消えた時点で「何気にチャンスかも!」と色気を出したのが運の尽きでした。 先ほどの「異常事態」など何事もなかったかのようにレースはスタート。 よりによってこういうレースに限って、スタートがばっちり決まってしまい、なんと5番手で1コーナーに進入してしまいます。 レースが始まってしまった以上、そしてスタートが上手くいってしまった以上、トップから離されるわけにはいきませんが、とてもですが無理はできない状況。 ちょっと慎重にクリアしようとした1コーナーと2コーナーの間で2台に抜かれ、さらにその先のS字コーナーの進入でさらにもう1台に抜かれて早くも8番手に後退してしまいます。 危険な状況には変わりありませんが、これ以上抜かれるわけにはいかないので、S字コーナーとダンロップコーナーでリアタイヤがずるずる滑るのを我慢しながら、必死でこのポジションをキープします。 するとその先のデグナーカーブの1個目で1台が転倒して砂煙が上がります。 「うわあ、やっぱり駄目なんじゃん・・・!」 その転倒を見届けながらと慎重に進入したつもりのデグナー2個目で今度は自分が餌食となりました。 立ち上がりでアクセルを開けた途端にリアタイヤを大きく滑らしハイサイド転倒。 今シーズンこれまでに10レースを走ってきて練習からレースまで完全に無転倒で切り抜けてきたのですが、11レース目・・・最後の最後のレースでの転倒でした。 結局、この自分の転倒の直後に赤旗が掲示され、レースは中断。 数10分後に改めて仕切りなおされた再レースまでにバイクの修復が間に合わず、この時点でレースリタイヤとなりました。 再レースはモニターで観戦。 ほぼ全車レインタイヤで出走したこのウォーミングアップラップでも2台が転倒しています。 ひと波乱もふた波乱もあったレースでしたが、終わってみれば関西勢が上位を独占。 最後の関東勢として同僚の小野君がレース中盤まで2位を走る健闘をみせるものの、最後はスプーンカーブで転倒。 これで関東勢は全滅となりました。 優勝は、1回目のウォーミングアップラップで転倒、2回目のウォーミングアップラップでもう1回転倒、そしてそのレース中にこの日通算3回目の転倒まで喫しながらも、次元の違う走りをみせつけた地元出身の全日本ライダーF選手。 最悪のコンディションをものともしない根性の据わりきったその走りに「脱帽」としかいいようがありません。 今年出場した全日本の3レースで、予選順位だけ比較すればこのF選手と自分とは2勝1敗で自分のほうに分があるくらいだったのですが、今回は完敗も完敗、このF選手の気合の走りには心から敬服しました。 終わってみれば不思議なもので、あれだけライバル視してきた地元鈴鹿のライダーたちにも愛着のようなものが沸いてきます。 名前も顔も実力もわからないライダーたちとのレースはある意味とても新鮮でした。 またいつかどこかで一緒のレースに出れたらなあ・・・などと感慨にふけりながら鈴鹿を後にするのでした。 ・・・NEXT・・・ Copyright (C) 2000 駒津歯科医院 All rights reserved. |